日本人の春のビッグイベントと言えば「お花見」。
「お花見」は奈良時代の貴族の行事が起源だと言われており、当時は桜ではなく梅を観賞していました。
平安時代になり「お花見」の対象が梅から桜へと変わった理由は諸説あり、
「御所が火事にあったときに焼失した梅に代わって桜が植えられたから」
「独自の文化を育むために(渡来種の梅よりも)日本古来の桜が重視された」
というものです(実際はどうだったのでしょうかね?)
「日本後紀」によると、桜の花での「お花見」の始まりは[嵯峨天皇]が催した「花宴の節」という宴のようです。
いやいや、(個人的には)桜での「お花見」の起源は違うと思います。
寒がりの人はわかるでしょうが2月の寒空の下で宴会したいですか?
(梅の咲く時期は寒い。もっと暖かくなる桜の時期に「お花見」をしたい)との声が「「お花見」には桜」の本当の理由のような気がします。
「今回の「お花見(梅見)」には雪が降るかもしれないからシッカリ防寒対策してくるように!」と幹事に言われる「お花見」は憂鬱になりそうです。
「お花見」が庶民の行事になったのは江戸時代になってからのこと。
徳川吉宗(8代将軍)が江戸の各地に桜を植樹して「お花見」を奨励したことがきっかけです。
娯楽が少なかった江戸の庶民に「春の行楽イベント」としての「お花見」が一気に広まりました(この頃から弁当とお酒を持った現在と同様の様式になりました)。
吉宗は、華美な娯楽を厳しく取り締まる「享保の改革」を推進する一方、新たに「お花見」という健全娯楽の場を提供したのです。
「世の顔を見忘れたか! (中略)それなら「お花見」をやれ!」
(暴れん坊将軍(松平健)コメント?)
そういうことかもしれません。
桜の木の下でレジャーシートを広げてお弁当を囲む、桜並木を散策する、ライトアップした夜桜を楽しむ……いろいろな「お花見」の楽しみ方があります。
「お花見」に合わせてカラオケ大会やコンテストも開催されます。
桜の花びらが舞う空間で歌う……楽しいですよ。
桜の花は美しいです。
一週間ほどで潔く散るのも日本人の感性に合うのでしょう。
それに加えてほのかでやさしい香り。
クマリンをはじめとする数種の芳香成分が心をほぐして幸せな気分にしてくれる作用があるそうです。
そして桜が散れば本格的な春の到来。
新しい季節に新しいことを始めてみるのはいかがでしょう?
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