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STart Creation 運営事務局

106/365中欧旅行記(夜行列車で消えた車掌とパスポート事件)


さてアウシュビッツからクラクフに戻ってきました。最後の夜ご飯も、近所の旧市街地にあるマーケット。

ここに来れば、食事にはもう困りません。

今回の旅では嫌という程飲みまくった、ホットワイン!何度飲んでも温まるー。

奥さんは白ワインベースがお気に入り。私は断然赤!

そして今回のアウシュビッツで教えていだいた現地料理のスープやバルシチを食べつつ(屋台では揚げヴァージョンと水餃子風の2パターンあったので、揚げヴァージョンにしてみましたが、これもうまい。

そして、クラクフというかポーランド全体に言えるのでしょうが、

この国が凄いのは日本と同じで働き者。24時間スーパーがあることです。

ポーランドに来る前に本などでなんとなく国のことを調べてきましたが、親日家が多く、

日本人にも住みやすい国ということでしたが、

人もみんなフレンドリーで、(某国のように(苦笑))嫌味がなくストレスフリーの滞在でした。

この国の有名なお酒、

ズブロッカ(バイソングラスという桜餅の香りのするハーブで漬け込んだ)

を購入し、

これから移動の長い旅が待っているので、道中用のお菓子も買って、クラクフ駅を目指します。

これはグミやマシュマロなど。

クラクフ駅からは事前に予約しておいた、夜行列車を利用しました。

クラクフからは400キロの道のりをゆったり、8時間かけてハンガリーのブダペストまで向かうのですが、

寝ている間に着いたら、効率良いだろうなーということで。

1時間遅れて、深夜0時、電車がやって来ます。

それにしてもクラクフの夜は寒いですね。

大トラブルの話

ここからが、本題の大事件の話です。

寝台列車は一応1等車をとりましたので、夫婦だけのお部屋です。

とはいえ二段ベッドがあるだけの3畳程度の狭い部屋です。

チェックに来た車掌さんは、制服と白ひげのおじいさん。雰囲気もいい感じですが、

私らが英語が不得意と知ると、何よりゆっくりと分かるように丁寧に話してくれて、とても親切です。

「朝、目的地が近くなったらコーヒーを持ってお越しに来ますね」

とのこと。

そして、その間はパスポートとユーロパスを預かるとのことで、

自分で持っていると紛失の可能性が高くなるので(特に私はよくものを失くすので)

安心だと、とりあえず車掌さんを信じて渡します。

※これが後ほど問題になるとは思わず。

しかし、一等車ということで小さなホテルのような部屋を想像していましたが、

学生時代に後輩らと大阪でライブした時に泊まった、一泊2000円の西成のビジネスホテルのようなグレードです笑

まぁ移動できて、横に寝れて個室ならこれ以上文句言っちゃいけませんよね。

それにしても、列車は旅人ばかりです。

両隣の部屋はどこかの国の若者たちが、宴会をしていて壁も薄いので、騒がしいー。

奥さんは二段ベッドの上で、すぐに寝てしまいましたが、

私は騒音で、全く寝られず仕方がないので、

車内に簡易BARと売店があるとのことで、散歩してみたり、

買って来た各国のビールを並べて、日本から持って来たiPadの電子雑誌を読みながら

時間を潰します。

そうこうしているうちに、眠気が訪れたようでした。いつのまにか落ちてました。

、、、気づけば朝、7時頃。

外が騒がしくて覚めます。

時計を見ると、

「あれ到着まであと20分しかないじゃん。」

「車掌起こしてくれるんじゃないの?」

慌てて奥さんを起こし、急いで身支度をして、とりあえず部屋の外に様子を見に出てみます。

部屋の外では、他の宿泊していた旅行者たちが、廊下を行ったり来たりうろうろしています。

昨日眠れなくて、車内をぶらり散歩したのが良かったです。

その時に見つけたのですが、確か、私の部屋の3つ隣が車掌室でした。

(これを知っていたのが今回ある意味本当にラッキーだったかもしれません)

昨夜騒がしかった、隣の部屋の若者らもみんな起きていました。

車掌室をノックしても反応はありません。

[Maybe...  conductor's room.(多分車掌室)]

若者の一人と一緒に、車掌室を開けてみましたが、誰も中にはいません。

ただし、、

手の届く範囲に、パスポートの束とチケットの束があるのはしっかり確認できました。

決して私は語学が得意なわけではないですか、単語を絞り出して、妻と協力しながら

周りの旅行客に話しかけます。

「何が起こってるんだろ?」

「俺のパスポートと、ユーロパスが戻ってこないんだけど」

「車掌はどこだろう?」

そうこうしているうちに、他の乗客が、別の車両にいたスタッフらしき人を連れてきました。

事情を話してくれているのでしょうか?

「車掌がいなくてみんなが困っている」

「OK、確認して見ます」

そんなことを言っていたような気がしますが(私が聞き取れる範囲で)

しかし、その後数十分経っても、そのスタッフは戻ってくることはありませんでした。

そうこうしているうちに、今回の目的地ブダペスト駅に着いてしまいました。

お客さんで混雑し、車内は騒然となりました。

「おいどうなってんだ!」

そんなことを言っているのでしょうか。英語じゃないので余計よくわからないんですが、

怒号のようなものも聞こえます。

しかしいつ迄経っても肝心の車掌は姿を見せず、このままではハンガリーを出発してしまいます。

しかも、ユーロパスどころか、パスポートもかえって来ません。

「いやもうこれ、自力で取り返すしかないでしょ。」

車掌やスタッフを待っていても仕方ないということで、奥さんとさっきの若者らにも協力してもらい、

(Hey! There is a passport and ticket in the conductor's room! )

「おい!車掌の部屋に俺たちのパスポートとパスがあるぞ」

らしき英語を並べて、周りのお客さんに伝えて周ります!

それが伝染し、一人一人自分のパスポートと、ユーロパスを探し始めました。

あぁ素晴らしき連携プレー。

そして私たちは、、、最後まで見届けることなく、

いの一番、我先にとパスポートを見つけ出し、無事速攻で電車をおりました。笑

ひとまず、なんのお咎めもなくブダペスト駅改札を抜けたところで、

妻「みんなチケット取り返せたかな?」

俺「知らん笑、多分笑。まぁ英語みんな喋れそうだから何とかなるんじゃない笑?」

「しかし、スタッフが消えるなんてそんなことあるのかねー?」

なんて言いながら、ハンガリーの宿泊先ホテルを目指します。

車掌さんの目覚ましを信じて起きなければ、

今頃、パスポートも無く、別の国に移動していたと思うと本気でぞっとしますね。

引き継ぎミス?まさかのストライキ?笑

途中の国でおりちゃった?

そんなことを思いながらブダペストのハンガリー無事入国です。

これも旅行、そして、ヨーロッパならではということでしょうか!

この旅も残り3日間です。

 

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